SLOW DOWN 待ってみた

去年、瀬戸内海芸術祭に行った際、初めてホームステイに近い民宿に泊まった。
一期一会と分かっていても、人ん家ってやはりなかなかくつろげないところがある。
でも、「家」でしか味わえない生活、感じられない人情がある。
おじいちゃんとおばあちゃんの人生歴史、ほかの旅行者の小話、その家で祀られている菩薩様の由来、どれもホテルに泊まったら知り得ないことばかり。
翌朝の別れ際、おじいちゃんとおばあちゃんからこう言われた。
旅はゆっくりしたほうがいい
とても印象に残った。
朝7時の船に急ぐ私たちの姿を見て余裕のない心を見抜いたのかな。
限られた日数で、できるだけ多くの作品を見たいと思い、タイトなスケジュールにしてしまった。初日なのにすでにヘトヘト。
作品を見ることはなんらかのミッションクリアになり、感動が薄れる。
旅はゆっくりしたほうがいい。
年を重ね、体力の問題はもちろんあるが、元を取ろう、ではなく、土地の風情、人の温もりをゆっくり味わいたい。
自分以外の人々の日常はみんなすでに芸術と思った。
途中からスケジュールを大幅に変更して、何時間も日差しを照らしキラキラ輝く海を眺めながらコーヒーを飲んだり、友人に送るハガキを書いたりした時もあった。地元の方の会話を聞き、勝手にみんなの生活を描いた。
むしろ一番記憶に刻んだひと時。
時間を待ってみた。
★
「放慢」
去年到瀨戶內海藝術祭跳島時,首次嘗試住在別人家。雖然知道「一期一會」的珍貴,但住在第一次見面的人家裡,多少還是有些不自在。
不過,正因為如此,讓我們有機會體驗到「家」特有的生活模式與互動。
爺爺和婆婆的人生歷史、其他旅客的趣聞、家中祭祀的菩薩由來等等,這一晚的經驗是金錢買不到的。
隔日早晨要離去時,爺爺和婆婆叫住我們,說了這句話:
「旅行,要放慢步調。」
可能看出我們為了趕7點的船而一臉急迫的模樣。
為了在有限的天數中看更多的作品,這次行程排得很滿,才第一天就體力透支。
造訪作品變成是完成手冊上蓋印章的任務,淡了感動。
旅行,要放慢步調。
隨著年齡增長,當然體力也不如以前,越來越希望旅行的目的不再是為了回本或打卡觀光勝地。而是開始嚮往能夠細細品味當地風土與人情。
除了自己之外,每個人的日常看起來都是藝術。
後來我們將行程大幅更改,在咖啡廳坐上一下午,眺望隨著微風緩慢起伏的海面,寫寫寄給遠方友人的明信片。聽著當地人的對話,擅自勾勒他們的生活模樣,這時間反而更令人印象深刻。
緩慢了行進也不錯。
Sony A7ⅱ