BETWEEN BUILDINGS 建物の隙間から

仕事の合間に写真を眺め始めた。

建物と建物の間から見た風景を私は好き。人間模様や無機質な物体の羅列、あるいはある生き物の日常の片隅。
細長いスクリーンで映画を鑑賞している気分。ノンストップワンカットの傑作。

この写真を撮ったのはそんなに昔ではないのに、時空をあまり思い出せない。どこに立っているのだろう。
「凹」の形をしたビルの窓から撮ったのかな。

超高層ビルに挟まれた古い街、新旧文化の衝突は階数で一目瞭然。でも新芽、常青、繊細なグラデーションをするグリーンがその境界線を曖昧にしてくれた。
この都市を訪れた際に、大衆消費と地元市場、ブランド品とタグすらないファッション、教会とお寺、カフェと休憩処、それらの共生に違和感を覚えないのは、緑がもたらした調和のおかげかもしれません。住んでみたいなと思ってしまう。
植物に囲まれる場所。

屋上ガーデンが贅沢なら、アパートのベランダーで盆栽一つ、ペットボトルの水生植物何本かでスローライフを演出しよう。熱帯気候にしかない、色鮮やかなお花もアクセントをつけるにはいいかもしれませんが、特性が詳しくないので、すぐ枯れてしまう恐れがある。それでいくつかのいのちを逝かせてしまった。

きっかけを思えば、また恋にまつわる話だった。
はかなく終わった片思いの苦しさから逃れるために、遠く熱帯気候の国へ飛んで行った。年末年始のばかみたいになるチケット代より、自分の気持ちの安定を選んだ。

着いたのは、12月31日の夜、あと3時間でカウントダウン。英語がとっさに出なくて、手振りでなんとか通関。駅の窓口でこれもまた「え、えー」で沈黙の中で切符を買った。

慣れない言葉ばかり耳に入る。暑さの中で背中を滑っていく汗を感じながら、中心街の雑踏に自分を置いた。こんなに大勢に囲まれたのに、寂しく感じる新年は初めてだった。
でも年越すとともに、古い何かを23:59に置いてくと決めた。

赤道付近に位置しているせいか、真夏によく遭遇する驟雨にあった。緑一色で飾られたこの都市がよりみずみずしく見える。その中を往来する人々も、水たまりを踏んで弾けた水飛沫のように、動きが軽やかだった。ビルの鏡張りの外壁に反射された自分の姿が、クリアでキラキラしている。

カシャン、この一瞬も切り取った。



「建築物之間的風景」

工作空閒之餘翻了翻以前的照片。

我喜歡從建築物之間看出去的風景。人來人往,或只是無機質的擺設,不經意地偷窺某生命的日常一角。就像在看投射於細長螢幕的電影,一鏡到底的傑作。

這張照片是這幾年拍的,但卻記不起來其中細節,我是在什麼時空背景下拍攝的呢?猜測是在「凹」字型的大樓窗邊拍的。

被高樓大廈包圍住的舊市區,新舊文化的衝突從建築的樓層數便一目了然。但是,鮮綠、深綠、粉綠交疊的層次緩和了邊界。
大眾消費與菜市場、世界名牌與在地流行、教會與寺廟、咖啡廳與冰果室。初次造訪的城市,一點也感覺不到科技與傳統對立的違和,也許是植物協調了彼此間的不同。真想住在這種被綠色植物圍繞的城市。

空中花園太奢侈的話,就在公寓陽台擺放一盆綠木,或是用寶特瓶栽培的水生植物裝飾,搭配一株熱帶氣候特有的鮮艷花朵來點睛也不錯。不過不諳這些植物的習性,枯萎的可能性很高,許多花兒因此葬送在我手裡。

回想旅行的目的,似乎又是跟感情有關。
無疾而終的單戀,為了逃離心中的空虛感,飛去了一個熱帶國度。顧不上年底連假時價格飆漲的機票錢,只不願在冬季裡獨自面對寒冷。

抵達時已是12月31號的晚上,再3個小時就要跨年。頭腦一時切換不到英語模式,比手畫腳地通關和買車票。傳進耳裡盡是不熟悉的語言,在悶熱之中,感覺到一滴滴的汗滑過背脊。站在熱鬧的都心,明明被一群歡慶新年的人們包圍著,心裡卻只有孤獨。
這樣特別的跨年,大概也僅此一次。
不過當時我下定決心,要把舊的什麼留在23:59,不帶去新的一年了。

也許是位在赤道附近的緣故,遇到了夏天常見的驟雨。清一色被綠蔭圍繞的城市更顯新嫩,人們的腳步像水漥濺起的水滴那樣輕盈。
大廈外牆的鏡面上,反射出了一抹閃閃發光又純粹的身影,我對著她反拍了一張。

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