IN THE MAZE 迷惘


迷いは、学校を卒業してまもない新社会人や、29歳から30歳に入る人たち特有の感情と思っていた。ぼんやりとした不安や切なさも混ざっている。

けれど、いくつか自己啓発系の講座に参加してきても、たとえスピリチュアルや量子力学的なアプローチを行って内なる声を汲み取ろうと試みても、抽象的でも具体的でも、いまだに迷っている。人生に対して、自分に対して。

ずっと答えを求めている。一つあらゆる問いに対応できる正解を。心の奥に蟠っている雑音や静寂は、本音なのか言い訳なのか判断すらできない。
講師や仲間の辿っているルートに従わない限り、次のステージに行けず、文字通りの開放感を味わえないではないかとさえ疑ったことがある。

20代最後の夜に、私は泣いた。

一人で静かにベッドに横たわって考えた。30年近くの歳月を費やして、依然としてこの生から何も得ていない。人生の目的や好きなことが分からないまま、たとえ繰り返しやってくる明日と仕事が望んだ暮らしではないと知っていても、変える術が見つからない。

踏むべき次のステップが分からないから、今の淀みを終わりにできない。循環しているのは、ただ周期的な自己嫌悪と落ち込みのみ。劣等感と優越感の落差による高揚で自分を前進させた。けれど30歳手前にはっと、このやり方で得た幸せの儚さに気づいた。

もうすぐ3に始まる年齢でなくなる。ふと、なじみの感覚が甦った。相変わらずほんやりとした十年。同じ迷い、同じ焦り、同じ不安が依然として心の大半を占めている。さらに大事な人たちがそばからいなくなった。十年前よりはいろいろ試してきたが、今回の人生の目的にしたい夢や執着をいまだ見つけられずにいる。

時間は流れ続けている。

目に入るのは、自分をカラフルに楽しんで生きている同年代の人たちの姿。もちろんそれら輝いている見た目の背後には、想像もできないほどの無数の努力が潜んでいるのは分かる。けれど、やはり見た目の眩しさに惑わされる。

だから手放した。

人生は時代の価値観によって生まれた迷い、混沌、不安などで満ちている事実を受け入れた。これらの感情こそ、今の生活の違和感に気づかせてくれるサインだ。ただ、これからの十年、他人の世界と答えを自分に置き換えようとしないことに決めた。そして、有している豊かさに気づく余裕を養う。

他人の理想、他人のやり方、他人の生活、世界を支配する規則など、すべて一つの参考、一つの契機にすぎない。私がより自分に近づけるための導線のようなものであり、従うかどうか、やるかどうか、外側の評価によるものではない。まして強制的なものでもない。

散々迷ったあと、自分の無力と小ささを淡々と認めて受け入れた上、自分の価値を肯定し、周りからの賛辞や感謝を堂々と受け取れるようになりたい。そこから何か次に進みたい旅の方向を見つけられたらいいなと思う。

今の自分が好きではないけれど、嫌いでもない。



「迷惘」

以為迷惘是初入社會的新鮮人,或是從29歲進入30歲的人所特有的情緒,夾帶著一些惆悵與不安。

但後來發現,即便我上了很多身心靈課程,用著許多手法探討內在的聲音,抽象或具體,我仍舊對人生迷惘、對自己迷惘。

好似總尋找著一個答案,一個正確解答。我無法判斷內心那些喧囂與平靜是不是代表真正想追求的事。
好似沒有照著講師與同伴走的軌道前進我便無法晉升到下一個層次、獲得真正的解脫。

當年齡不再用2開頭的那晚,我哭了。一個人靜靜地躺在床上想著,花了將近30年的歲月卻依然對人生一無所獲。不知道人生目的、不知道喜歡做什麼,縱使知道日復一日的明天及工作不是所希冀的生活,卻也找不到一個跳脫的方法。

因為不知道下一步,所以無法結束現今的模式,循環著週期性的低潮及自我厭惡。利用自卑感與優越感產生的高揚來激勵自己前進,卻在30歲前夕發覺這樣得來的幸福多徒勞。

即將邁入無法再用3開頭的年紀,一眨眼,好熟悉的感覺,依然渾渾噩噩的decade。同樣的慌張、同樣的迷惘,還占據心中,甚至失去了某些重要的人。或許比起十年前我做了更多嘗試,但還是找不出一個想當成此生目的的某種夢想或執著。

時間不停流逝,進入眼中的世界多是將自己活得繽紛精彩的同年代人們。雖然知道隱藏在光鮮外表下的是無數的努力,卻仍舊被表象的結果給吸引。

所以我想通了,也許人生總充斥著因當代世界的價值觀而生成的迷惘、渾沌、不安。是這些情緒讓我察覺我對現在的生活不滿意。只是,接下來的十年,我想試著不將別人的答案套在自己身上,並學著感謝已擁有的豐足。

別人的理想、別人的方法、別人的生活,乃至於世界運行的規則,這些都只是一個參考、一個契機,讓我更加接近自己內心的引線,依不依循、做與不做,不再是憑藉他人的評價或強制。

希望每個迷惘之後,能夠更加坦然地面對自己的渺小與無力,也能夠誠實接受自己應得的讚美與掌聲,進而發掘出一些指引方向的蛛絲馬跡,繼續進行我的旅程。

也許還無法喜歡自己,但也不討厭了。

生日快樂。

Sony A7ⅱ

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